なぜ金融機関はブロックチェーンを研究すべきなのか

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世界的な金融機関によるブロックチェーン技術の実証実験プロジェクトが相次いでいる。

例えば、BNYメロンはビットコインのコアプログラムに改修を加えた独自のオルトコイン「BK Coin」を作成し、自社内エンジニアのリワードシステムとして組込み、ブロックチェーンの仕組みやお金の流れを実際にテストしている。アメリカ・カンザス拠点の地銀CBWは昨年9月にRippleと提携し、自社のリスクマネジメントシステムとして、暗号通貨技術を導入している。アメリカの軍関係者を対象とするメガバンクUSAAは、バックオフィス業務の効率化のためにブロックチェーン技術を用いている。

また、銀行ではないが、NASDAQは未公開株式市場の株式をブロックチェーン技術を用いて管理しようと考えており、現在プロトタイプ版アプリケーションの構築に取り組んでいる。

さて、それでは金融機関が通貨としての暗号通貨ではなく、その基盤技術であるブロックチェーンに心酔するのは何故だろうか。それは、ブロックチェーンを用いたデジタルデータのトランザクション管理が、従来型のデータベースによる管理よりも透明性に富み、堅牢であり、永続的であり、分散的だからだ。

ブロックチェーン技術は前述したように分散性に優れており、永続的に、誰でもその上に記録されたトランザクションデータを参照することができる。しかしながら、金融機関はブロックチェーンを自社のシステムに組み込むことを考える時、分散的にネットワークを管理しようとは考えていない。彼らは、あくまでも独自のデータベースやクラウド環境でのみ動作する、集中型のブロックチェーンを考えている。これらの金融機関は、ブロックチェーンの技術を特に、有価証券の管理や、銀行清算システムの効率化や低コスト化、セキュリティの向上に利用できるのではないかと考えているようだ。

例外はNASDAQで、彼らの目指すブロックチェーンベースのオープンアセットシステムは、有価証券の所有権を直接ユーザーが管理する仕組みとして構想されている。

「銀行システムを構築する上で、ブロックチェーンは多数ノードによるこれ以上とない素晴らしいアプリケーションだ。ブロックチェーンははじめからフェイルオーバーシステムを備えている。」

スレッシュ・ラマムーチ氏、CBW Bank会長兼CTOはそう語る。CBWはリップルプロトコルを自社のリスクスコア解析システムと統合し、プロトコルによる自動清算や、顧客の信用リスクや資金の移動の解析を行う形となる。

「従来型のデビットカードや清算システムのような支払いチャネルには、支払いのプルから決済までにどうしても時間差が生じてしまい、リスクとなる。暗号通貨による取引は瞬間であり、これまであった時間のワンクッションを排することが可能だ。」

また、BNY MellonのCIOであるスレッシュ・クマー氏は、現在自社で行われている「BK Coin」の流通実験について、実際に暗号通貨に触れることで理解を深めることが目的だと語り、重要なのは「業務効率化のための技術応用」であり、通貨としての利用は一切意識したことはないと付け加えた。

クマー氏はまた、インターネットの初期の頃と対比し、ブロックチェーン技術へコミットすることの責任を語った。

「インターネットが主流になりつつあった時も、我々はその技術をどのように使うかを考えてきた。クロスボーダー決済の効率化のために利用できる可能性があるものを、実用的ではないと時期尚早に判断し吐き捨てることがどうしてできようか。」

ブロックチェーン技術に参画している金融機関一覧

<table><tbody><tr><td>2014</td><td></td><td></td><td></td></tr><tr><td>5月</td><td>Fidor</td><td>導入</td><td>ドイツ</td></tr><tr><td>9月</td><td><a href="https://btcnews.jp/bank-accepted-ripple-protocol/" target="_blank">CBW</a></td><td>R&D</td><td>アメリカ</td></tr><tr><td></td><td><a href="https://btcnews.jp/bank-accepted-ripple-protocol/" target="_blank">Cross River</a></td><td>R&D</td><td>アメリカ</td></tr><tr><td>11月</td><td><a href="https://btcnews.jp/coinffeine-distribute-bitcoin-exchange/" target="_blank">Bankinter</a></td><td>出資</td><td>スペイン</td></tr><tr><td>12月</td><td>ABN Amro</td><td>R&D</td><td>オランダ</td></tr><tr><td></td><td>ING</td><td>R&D</td><td>オランダ</td></tr><tr><td></td><td>Rabo bank</td><td>R&D</td><td>オランダ</td></tr><tr><td>2015</td><td></td><td></td><td></td></tr><tr><td>1月</td><td><a href="https://btcnews.jp/coinbase-raised-75m/" target="_blank">BBVA</a></td><td>出資</td><td>スペイン</td></tr><tr><td></td><td><a href="https://btcnews.jp/coinbase-raised-75m/" target="_blank">NYSE</a></td><td>出資</td><td>アメリカ</td></tr><tr><td></td><td><a href="https://btcnews.jp/coinbase-raised-75m/" target="_blank">USAA</a></td><td>出資</td><td>アメリカ</td></tr><tr><td>3月</td><td><a href="https://btcnews.jp/sbt-venture-capital-backed-by-sberbank-100m-dollars/" target="_blank">SBT VC(Sberbank)</a></td><td>ファンド組成</td><td>ロンドン</td></tr><tr><td>4月</td><td>UBS</td><td>R&D</td><td>スイス</td></tr><tr><td></td><td><a href="https://btcnews.jp/bny-mellon-start-bitcoin-tech-substantiative-experiments/" target="_blank">BNY Mellon</a></td><td>独自コイン作成</td><td>アメリカ</td></tr><tr><td></td><td><a href="https://btcnews.jp/circle-raised-50m-dollars-on-series-c/" target="_blank">Goldman Sachs</a></td><td>出資</td><td>アメリカ</td></tr><tr><td>5月</td><td>DBS</td><td>ハッカソン</td><td>シンガポール</td></tr><tr><td></td><td><a href="https://btcnews.jp/us-usa-usaa-bank-research-blockchain-technology/" target="_blank">USAA</a></td><td>R&D</td><td>アメリカ</td></tr><tr><td></td><td><a href="https://btcnews.jp/nasdaq-launched-blockchain-technology-initiative/" target="_blank">NASDAQ</a></td><td>R&D</td><td>アメリカ</td></tr></tbody></table>

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