秘密鍵の管理方法 (5/6) – ペーパーウォレット(コールドウォレット)のリスク

これまで「秘密鍵の管理方法」シリーズでは、ビットコインを保管管理する上で紛失のリスクを考えた場合最終的にペーパーウォレットに保存する必要があるということを解説してきました。今回は、ペーパーウォレットの強みと弱みについて分析していきます。

前回:ウォレットの種類その3(ペーパーウォレット)

ペーパーウォレットといっても、紙に印刷しなければならないといったような決まりはありません。記録する対象の素材が金ならばゴールドウォレットでしょうし、プラスチックならばプラスチックウォレットです。石ならストーンウォレット、ダイヤに刻み込めたら、ダイヤウォレットでしょうか。とはいえ保存する媒体や材質によって呼び方が変わると、その単語が何を指し示しているのかわかりにくくなってしまいます。

なので基本的な考えとして、物理的に保存した後、任意のタイミングでQRコードなどで読み取り利用できるウォレットを総称して「ペーパーウォレット」と呼びます。あるいは秘密鍵をインターネットに接続されていない環境で保管することを意味する「コールドウォレット(ストレージ)」と呼ぶのがより最適かもしれません。

さて、ペーパーウォレットにも色々な保管の方法があることは上記した通りですが、紙の形以外(例えば3Dプリンタとかね)でビットコインの秘密鍵を記録しておくことは、技術進歩が著しい現代社会においても一般家庭ではまだまだハードルの高いだろうと思います。なので、ここでは家庭用のプリンターや手書きで紙に書き写した最も汎用的なペーパーウォレットを例に考えていきます。

ペーパーウォレットの強み、弱み

<table><thead><strong>強み</strong></thead><tr><td>プリンタを使って簡単に作成できる</td></tr><tr><td>経年劣化が少なく、10年は軽く持つ</td></tr></table>

<table><thead><strong>弱み</strong></thead><tr><td>秘密鍵の内容が盗まれても気づく方法がない</td></tr><tr><td>水に弱い(ラミネート加工をすれば…)</td></tr><tr><td>掃除や転居の度に紛失のリスクがある</td></tr><tr><td>ゴミと間違えて捨てられる</td></tr><tr><td>火に弱い</td></tr><tr><td>空き巣に入られ盗まれてしまう可能性がある</td></tr><tr><td>プリンタのメモリに残っているデータを吸いだされる(ほぼ、ないでしょう)</td></tr></table>

これらのリスクを減らす方法のひとつは、貸し金庫サービスへ唯一の秘密鍵を預け入れる、あるいは充分に重量があって盗みにくい金庫を自前で用意し保管管理することが考えられます。ビットコインなどのブロックチェーンベースの暗号通貨では仮に何百億円と所有していても物理的に大きな保管スペースを必要とせず、256bit長の文字列、たった2cm四方のQRコードがあればすべての価値情報を記録しておくことができます。一方で秘密鍵の紛失、盗難にあってしまうことは資産が紛失したことと同義なので、これを回避するためあらゆる施策を講じなければなりません。

そこで次の記事では、いよいよ秘密鍵の安全な保管方法について考察していきます。現在アンケートも実施していますので、秘密鍵の管理方法についての皆様のアイデアもお待ちしております。(2015年9月9日時点)

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