ハッシュリボンがデッドクロス示現 今週は注目指標目白押し

長谷川友哉
2022-11-28
(
Mon
)

21日〜27日のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比18,721円(0.82%)高の2,303,562円とほぼ変わらず。相場は概ね230万円周辺で揉み合いに終始した。

来年夏に反原意を控えるライトコイン(LTC)相場の急伸に連れ高となり、週前半に年初来安値の220.5万円周辺から反発したBTCの対円だったが、LTCやイーサ(ETH)がそれぞれ80ドルと1,200ドルと節目の水準近辺で失速し、230万円周辺で上げ渋った。

週央には、11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、参加者の大多数が近いうちに利上げペース減速が妥当になると合意していたことが明らかとなったが、感謝祭の祝日で米市場が商い薄となったことで、BTCは24日から動意薄となった。一方、27日にはビットコインのハッシュリボンがデッドクロスを示現(ハッシュレートの30日平均が60日平均を下回る)し、マイナーから取引所へのBTC送金も急増。週末の間は引き続き動意薄な状態が続いたが、今朝方にシカゴマーカンタイル取引所(CME)のBTC先物が取引を再開すると、相場は下値を模索する展開に転じている。

ビットコインチャート
第1図:BTC対円チャート 1時間足 出所:bitbank.ccより作成
ビットコイン概況
第1表:BTC概況 出所:bitbank.cc、Glassnode、coingeckoより作成

BTC相場底入れの先行指標として利用されるハッシュリボンは、8月にゴールデンクロスを示現していたが、FTXショック直前からハッシュレートの伸びは鈍化し、直後からは低下基調となりマイナーの財政圧迫を示唆していた。そんな中、マイナーから取引所へのBTC送金量が今年の1月ぶりに日次1,000BTCを超え、実需筋の換金売りが加速することが指摘される(第2図)。

一方、先週も指摘の通り、今週は重要な米重要指標が目白押しとなっている。水曜夜から木曜朝方にかけては、ADP雇用レポート、第三・四半期GDP成長率、JOLTs求人件数、地区連銀経済報告(ベージュブック)が立て続けに発表され、木曜夜には個人消費支出(PCE)、失業保険申請件数と米供給管理協会(ISM)の製造業購買担当者景気指数(PMI)、金曜夜には雇用統計が発表される。

JOLTs求人件数以外の労働市場関連指標は、直近、徐々に悪化傾向を見せており、週次で発表される失業保険の申請件数は、新規と継続共に9月に底を打ち明確に上昇傾向となっている(第3図)。このことから、11月の雇用者数の伸び鈍化や失業率悪化が想定される。また、こうした中で先月のベージュブックでは約半数の地区で緩やかな景気減速が報告されており、今週も景気減速傾向が指標から確認されれば、米連邦準備制度理事会(FRB)が12月に利上げ幅を縮小する公算や、ターミナルレートが想定より引き下がるという思惑が台頭し、市場のリスク選好度が上向く可能性がある。

マイナーの売り圧力やハッシュリボンのデッドクロスによりセンチメント的にも振るわないスタートを切った今週のBTC相場だが、週後半にかけて戻りを試す余地はまだあると言えよう。特に、PCEと雇用統計はFRBが注視する指標となっており、物価と賃金上昇ペース鈍化や失業率の悪化は相場へのインパクトも大きいと見ている。

ビットコインハッシュレート,マイナー
第2図:BTC対円、ハッシュレート(30日、60日移動平均)、マイナーから取引所へのBTC送金量 日次 出所:bitbank.cc、Glassnodeより作成
米失業保険申請件数
第3図:米失業保険新規申請件数(赤)、継続申請件数(青) 出所:FREDより作成
ビットコイン先物資金調達率,ハッシュレート,ディフィカルティ
第4図:BTC対円、先物資金調達率、ハッシュレートとディフィカルティチャート 日次 出所:bitbank.cc、Glassnodeより作成
ビットコインテクニカル分析
第5図:BTC対円チャート 日足 出所:bitbank.cc、Glassnodeより作成
アルトコイン概況
第2表:アルトコイン概況 出所:bitbank.ccより作成

PDFリンク
bitbank Report 2022/11/28:ハッシュリボンがデッドクロス示現 今週は注目指標目白押し

著者
長谷川友哉
マーケット・アナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
MARKETSとビットバンクについて

bitbank MARKETSは国内暗号資産(仮想通貨)取引所のビットバンクが運営するマーケット情報サイトです。ビットバンクは日本の関東財務局登録済の暗号資産(仮想通貨)取引所です(暗号資産交換業者登録番号 第00004号)。

販売所について

ビットバンクの販売所なら、業界最狭クラスのスプレッドでお好みの暗号資産(仮想通貨)をワンタップで購入できます。

取引所について

ビットバンクならシンプルで軽量、しかも高い機能性を備えたスマートな暗号資産(仮想通貨)取引所で本格的トレードも可能です。

豊富な機能を持つ、
安定したビットバンクのアプリ。
外出先でも取引のチャンスを逃しません。
ビットバンクで暗号資産をはじめよう!
無料口座開設はこちら
新着記事
VIEW ALL
新着記事
VIEW ALL
市況・相場分析
VIEW ALL
調査レポート
VIEW ALL

ニュース速報

VEIW ALL