戻り順調に見えたBTC 需給に改善見られず

21日のビットコイン(BTC)対円相場は48,704円(1.75%)高の2,824,878円と反発。ドル建てのBTC相場の上昇率は0.7%と横ばいだったが、昨日は外国為替市場でドル円相場が24年ぶりに136円台後半に上昇したことで、BTC対円は上昇した格好だ。
週末の18,000ドル(≒243万円)割れから売り一巡の様相で反発したBTC相場だったが、週明けには21,000ドル水準となる284万円周辺で上値を抑えられ失速。しかし、顧客資産引き出し停止で渦中のCelsiusのCELトークンに、ショートスクイーズ誘発を故意に狙った買いが入りCEL相場が急上昇すると、BTCも連れ高隣284万円の突破に成功。また、昨日は米株先物の反発と円の下落も追い風となり、相場は296万円近辺まで上昇した。
ところが、米時間に入るとBTC相場は反落。CEL相場の急反落や、リッチモンド地区連銀のバーキン総裁が、7月の利上げ幅は50〜75bpが妥当と先の米連邦公開市場委員会(FOMC)でのパウエル議長のスタンスを支持したことも相場の重石となった。


一時は戻り順調に見えたBTC相場だったが、やはり上値は限定的だった。ただ、昨日米時間の値動きから鑑みるに市場は来月も75bp利上げを織り込んでおり、今夜から明日にかけてのパウエル議長の議会証言も無難に通過するか。いずれにせよ、相場回復に向けた決定的な材料は視野に入らず、節目20,000ドル(≒272万円)を巡りBTCはグズつく展開が続くか。
昨日は相場の反発に伴ってマイナーから取引所へのBTC送金が増加した。直近10日間では、1,834BTC(≒51.2億円)がマイナーから取引所へ送金されており(Glassnode調べ)、実需筋によるBTCの換金売りにより相場の上値は限定されよう。
繰り返しとはなるが、BTC相場には依然として下値余地があると指摘され、ダウンサイドへのリスクには引き続き警戒したい。DeribitのBTCオプションでは、20,000ドルストライクの巨大ピンの下で、15,000ドルのプットに建玉が集中しており、円換算すると204万円周辺が次の下値目途となりそうだ。



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