目玉イベント通過でパッとしないBTC HR回復も実需の伸びは頭打ち

先週(13日〜19日)のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比391,729円(6.87%)安の5,307,776円と反落し、12週ぶりに週足一目均衡表の基準線を終値ベースで割り込んだ。
米連邦公開市場委員会(FOMC)の年内最後の会合を控え、警戒感から上値の重い展開で始まった先週のBTC相場だったが、200日移動平均線絡みで買い支えられると、NIKEのRTFKT買収によるNFT、メタバース関連銘柄の上昇や、マスク氏がテスラの一部商品のDOGE支払いを検討しているとTwitterで発表しDOGEが上昇したことでBTCも530万円周辺で底堅く推移。一方、FOMCでは市場の予想通り政策正常化の前倒しが決定され、リスクオフの巻き戻しで相場は反発し560万円台に乗せるも、その後の軟調な株価の推移に連れ安となり全値押しを演じた。

BTCは、対円では200日線を維持して週末を乗り越えたが、対ドルでは同水準を僅かに下回った。とは言え、相場は200日線を巡る保ち合いから下放れとなっている訳ではなく、ジリ安となりながらもレンジ内での推移が続いており、上値が重くも底堅い。FOMCを通過し月末まで目星いイベントもない状況となっており、パッとしない値動きはもう暫く続きそうだ。
16日に約20%と大幅に低下していたビットコインのハッシュレート(HR)だが、週末には持ち直し、ハッシュレート急低下が起因となる市場のパニックも回避された(Glassnode調べ)。しかし、このところハッシュレートは180 Ehash/s〜190 Ehash/sエリアで頭打ちになっており、実需の伸びが鈍化していることが示唆されている。ハッシュレートが同エリアを上方に突破できるか否かも相場の方向感を予測するヒントになるだろう。
今週は、米第三・四半期GDPの確定値が22日に発表される予定で、市場予想の2.1%と合致すれば株価が底打ちとなる切っ掛けとなる可能性もあるが、翌日発表の個人消費支出(PCE)でインフレの高止まりが示されれば株価の上値が圧迫される可能性もあり、BTCはまたもインフレとリスクオフの間で綱引き状態となるか。
ジリ安で危うい状態が続いているBTCだが、目先ではオプション建玉が集中する46,000ドル(≒522万円)近辺が相場のサポートとして機能すると見ている。





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bitbank Report 2021/12/20:目玉イベント通過でパッとしないBTC HR回復も実需の伸びは頭打ち
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