BTCはリスクオフ巻き戻しもまた失速 ハッシュレートにも異変

16日のビットコイン(BTC)対円相場は153,253円(2.92%)安の5,420,002円と反落。16日朝方の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を控え警戒感から530万円割れを試したBTCだったが、結果が来年3月でのテーパリング完結決定と3回の利上げ予想と市場予想と概ね一致すると、政策見通しの不透明感が払拭され、懸念材料の出尽くしでリスクオフの巻き戻しが起こり急反発を演じ566万円にタッチした。
一方、16日東京市場のBTCは対ドルで節目の49,000ドル(≒557万円)を巡り様子見となると、イングランド銀行がコロナ禍以降、主要中銀としては初となる利上げ決定を下しポンドが急騰しドル指数が急落。ドルとは逆相関傾向のBTCもにわかに連れ安となると、米株の下落も重石となり相場は540万円まで下げ明朝の上げ幅を縮小した。

FOMCは市場が懸念していた通り政策正常化前倒しを決定した。これに追随するように欧・英中銀も金融引き締めに動き出した格好だが、政策の先行き不透明感も幾分払拭されたことで株式市場は業績重視の相場環境に移行すると見ている。
BTCに関しても今月4日の暴落が物語るように政策引き締めを織り込んでいたと言え、経済見通しで来年の個人消費支出の見通しが引き上げられたこともあり期待インフレは反発、さらに急速にフラット化が進んでいたイールドカーブもスティープ化しており、多少は安心して値固め局面に入ったと言えるか。FOMC後に想定していたほど上値を伸ばすことができなかったBTCだが、200日線を巡る攻防がこの先も続きそうだ。
一方、原因は定かではないが、昨日からビットコインのハッシュレートが日次で20%も急落している(Glassnode調べ)。ハッシュレートは時より高い変動率で上下に振れることもある上、採掘難易度が上方調整された後と言うこともあり、依然として継続した下降トレンドに入ったとは断言できないが、実需の勢いを示すハッシュレートの推移には注意しておきたい。





PDFリンク
bitbank Report 2021/12/16:BTCはリスクオフ巻き戻しもまた失速 ハッシュレートにも異変
bitbank MARKETSは国内暗号資産(仮想通貨)取引所のビットバンクが運営するマーケット情報サイトです。ビットバンクは日本の関東財務局登録済の暗号資産(仮想通貨)取引所です(暗号資産交換業者登録番号 第00004号)。
ビットバンクの販売所なら、業界最狭クラスのスプレッドでお好みの暗号資産(仮想通貨)をワンタップで購入できます。
ビットバンクならシンプルで軽量、しかも高い機能性を備えたスマートな暗号資産(仮想通貨)取引所で本格的トレードも可能です。