ビットコインは5万ドル下放れ 米インフレ指標でどう動くか

9日のビットコイン(BTC)対円相場は332,653円(5.79%)安の5,414,329円。対ドルで節目50,000ドル(≒567万円)を巡る攻防は弱気筋に軍配が上がり、相場は直近安値の下抜けを試す展開となっている。
ファイザーがビオンテックと共同開発した新型コロナウイルスワクチンが、3回目の接種でオミクロン変異株に対しても効果があることが確認された上、来年3月にはオミクロンを標的としたワクチンの提供が可能になると発表があり、米株市場でリスク選好度が回復する中、週央のBTCは50,000ドル水準となる567万円を巡り不安定な値動きとなっていたが、9日東京時間では中国恒大集団の6日期限のドル建て債務デフォルトが相場の重石となり上値の重い展開を繰り広げ、同水準の維持に失敗。米時間には、本日発表の米消費者物価指数(CPI)を前に、3営業日続伸した米主要3指数に売りが入りBTCに一層の下押し圧力を掛け、相場は560万円を明確に割り込み、6日安値の536万円割れを伺う展開となっている。

今夜の米CPI(午後10:30)は、前年同月比で6.8%(前回6.2%)の上昇が予想されている。およそ30年ぶりの高水準となっている同指標だが、政策引き締めの可能性が台頭する中でのインフレ高進は、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)でのテーパリングペース加速決定を正当化させる材料となり、BTC相場には下押し圧力となろう。
以前にも指摘した通り、米労働市場のサプライ不足で高インフレは持続すると見ているが、FOMCの結果が出て市場で利上げ前倒しの折り込みが進むまでBTCの上値は限定的と見ている。目先では、直近高値の52,000ドル(≒589.9万円)が相応に強いレジスタンスとなろう。
尚、テクニカルの側面では、BTCはおよそ半年ぶりにRSIの30%にタッチしており、長期トレンドとして意識される200日移動平均線(520万円)にも接近していることから、押し目買いよる一時的な反発にもある程度の期待が持てる状況となっているが、上述の通り、今夜のCPIの結果を待つのが無難だろう。





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bitbank Report 2021/12/10:ビットコインは5万ドル下放れ 米インフレ指標でどう動くか
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