ビットコイン反転上昇 CPI下振れで懸念は払拭されきったか?

14日のビットコイン(BTC)対円相場は219,883円(4.45%)高の5,166,073円と反発し、前日に終値で割り込んだ200日移動平均線を再び回復した。
乱高下を演じ直近安値を大きく割り込んだ13日のBTC対円だったが、一目均衡表の雲上限で綺麗に下げ止まり売り一巡の様相で切り返すと(第2図)、14日の東京時間にはハッシュレートの上昇が好感され500万円を回復した。さらに、米時間朝方に発表された消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回ると、先週の卸売物価指数(PPI)の上昇を受けて再燃した早期テーパリング開始観測が後退し、BTCは510万円をも回復。その後、米株の下落を受けてやや上値が抑えられるも、引け後にもう一段と高くなり515万円を上回り終値をつけた。

昨日のBTCは米CPIの下振れに救われた格好だが、8月の総合CPIとコアCPIはそれぞれ、5.3%と4.0%と依然として高水準を維持しており、既に米連邦準備理事会(FRB)が物価目標を達成したという多くの米連邦公開市場委員会(FOMC)参加者の姿勢を変えるには至らないと指摘され、来週のFOMC会合に対する不確実性は払拭されきったとはまだ断言できない。
加えて、米景気減速懸念から株価は軟調地合いが続き、ドルは底堅く推移している。明日発表の8月の米小売売上高を切っ掛けにこうした流れが変わる可能性もあるが、8月はデルタ株の影響が大きかっただけあって、それほど期待は持てないか。
テクニカルの面では、BTCは対ドルで43,000ドルでダブルボトムを形成しているが、この先は13、21、34日線や、4時間足の200本移動平均線が密集する48,000ドル(≒526万円)付近のエリアが相場のレジスタンとして意識される。
安値圏での乱高下から確りとした値動きになったBTCだが、FOMCの結果が出るまで一喜一憂は禁物だろう。





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bitbank Report 2021/09/15:ビットコイン反転上昇 CPI下振れで懸念は払拭されきったか?
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