方向感を欠くビットコイン 週明けからのイベントに期待

9日のビットコイン(BTC)対円相場は17,946円(0.35%)高の5,099,603円と小幅反発。
東京時間のこの日のBTCは前日終値(508.1万円)を巡り一進一退の攻防に終始。海外時間に入ると欧州中央銀行(ECB)政策理事会を警戒してドルが上値を重くしBTC相場は底堅く推移したが、理事会が始まるとドルの不安定な動きに連れて一時は502万円周辺まで反落した。しかし、ECB理事会がパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)内の債券購入ペース縮小決定を発表すると相場は下げ止まり、ドルの反落に逆行する格好でBTCは東京時間の高値を更新し520万円にタッチした。
米時間に入ると米主要3指数の下落を受けてBTCも上値を重くしたが、シカゴ地区連銀エバンス総裁の「(米経済は)危機を脱していない」との発言やドル安の進行に支えられ、相場は再び520万円をトライ。しかし、この日の国債入札後に米長期金利が一段安となると、BTCは反落しこの日の上げ幅の殆どを掻き消した。相場は今朝方にさらに一段安を演じ一時はマイナス圏に沈んだが、自立反発の様相で510万円周辺まで戻している。

BTCの対円相場は、8日の急落から底堅くも上値の重い展開となっており、9日からは502万円から520万円の狭いレンジでの推移となっている。目星い材料に乏しい中、ドル安がなんとか支えになった格好だが、過去最高となった7月の米求人件数や、米失業保険新規申請件数の低下を受け、米連邦準備理事会(FRB)のテーパリング開始時期前倒しの懸念が一部で再燃していることも上値を抑える要因の一つと言えそうだ。
今夜は米卸売物価指数(PPI)、さらに来週14日には米消費者物価指数(CPI)の発表を控えており、強めの数字が出れば今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)がタカ派な姿勢を強めるとの懸念から、ドル安が巻き戻り、株価は一層に上値を重くしBTC相場の重石になり得るため、物価上昇率の水準がFRBにとって心地良い水準に止まるか注視したい。
目先のBTC相場の見通しとしては、引き続き底堅い展開を想定している。ISMのレポートから鑑みるに、8月の物価指数は拡大傾向も前月比ではやや落ち着いていることから、今夜のPPIもサプライズとなるような結果は出ないと予想している。
エルサルバドルのビットコイン法施行で材料出尽くし感がでた今週の相場だが、13日から15日にかけては、金融やテクノロジーをテーマとするカンファレンス「SALT New York 2021」が開催され、初日からビットコインや暗号資産(仮想通貨)に関する議題が目白押しとなっており、何かしら材料が出るか注目される。





bitbank MARKETSは国内暗号資産(仮想通貨)取引所のビットバンクが運営するマーケット情報サイトです。ビットバンクは日本の関東財務局登録済の暗号資産(仮想通貨)取引所です(暗号資産交換業者登録番号 第00004号)。
ビットバンクの販売所なら、業界最狭クラスのスプレッドでお好みの暗号資産(仮想通貨)をワンタップで購入できます。
ビットバンクならシンプルで軽量、しかも高い機能性を備えたスマートな暗号資産(仮想通貨)取引所で本格的トレードも可能です。