「最後の砦」を守ったビットコイン 今週もイベント目白押し

長谷川友哉
2021-07-26
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Mon
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先週(19日〜25日)のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比416,766円(11.93%)高の3,911,523円と反発し、直近2週間の下げ幅を奪回。チャート上では、320万円の最終防衛ラインを死守し、5月から続くレンジ相場の中盤まで値を戻した。

米国におけるステーブルコイン規制強化の思惑や、BlockFiに対する規制のメスが入ったことで、先週のビットコインは320万円割れを試す展開から始まったが、週央からはビットコインに焦点を置いたカンファレンス、「The ₿ Word」への期待感から反発を開始し、同イベントにてイーロン・マスク氏が、テスラが保有するビットコインを売却していないと名言した上、Space Xもビットコインを保有し、自身はイーサ(ETH)も保有していると明かしたことが好感され、相場は350万円を回復。

その後も、欧州中央銀行(ECB)の政策緩和維持の決定や、株高、さらにアマゾンがビットコイン決済受け入れを計画しているとの内部情報を追い風にビットコインは上値を伸ばし、相場は21日から25日まで5日連騰し、3週間ぶりに終値で390万円台に乗せた。

ビットコインチャート
第1図:BTC対円チャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成

今週もビットコインにとってはイベント尽くしな週となりそうだ。まず、日本時間27日未明にはテスラの決算発表を控えている。ビットコインは先週、対ドルで30,000ドルを一時割ったが、昨日は35,000ドルを回復しており、奇しくもタイミングよくテスラのビットコイン取得価格を相場が上回った可能性が出てきた。また、マスク氏はビットコインの消費エネルギーが、テスラがビットコイン決済受け入れを再開できる基準までクリーンになっている可能性を指摘しており、ビットコインにとってポジティブな発表があるか一定の期待はもてそうだ。

さらに、27日から28日には米公開市場委員会(FOMC)の7月会合が予定されている。6月の会合は、資産購入の段階的縮小(テーパリング)の開始時期について議論が始まったことが明示された上、利上げ時期が2023年に前倒しになったことでタカ派的なサプライズとなったが、今回の会合は前回比で幾分タカ派的なトーンは抑えられると指摘される。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、今後の会合でもテーパリングについての議論を進めていくとしているが、今月14日に下院金融委員会で開かれた公聴会では、現状はテーパリング開始には程遠いとしており、開始条件として提示している「一段と顕著な進展」についても具体的な基準を設けることは難しいという姿勢を示した。

さらに、6月の雇用統計は失業率が悪化した上、直近の新規失業率申請件数は40万件前後で横ばいとなっており、労働市場からは著しい改善が確認されていない。以上2点を鑑みれば、今回の会合では金融政策正常化に向けた具体的な進展は期待されず、結果的に市場にはハト派に映る公算が高いと指摘される。

引き続き薄商いが続いているが、テクニカル的なセンチメントの改善やイーサの200日線回復によるアルトの物色もビットコイン相場の支援となればレンジ上限の43,000ドル(≒474万円)を試す余地もあると見ている。

ビットコインテクニカル分析
第2図:BTC対円チャート 日足 出所:bitbank.ccより作成
アルトコインチャート
第3図:XRPETHLTCBCCMONAXLMQTUMBATOMG対円、対BTCチャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成
ビットバンク仮想通貨市場1
第1表:BTCXRPETHLTCBCCMONAXLMQTUMBATOMG対円、対BTC平均値、四本値 出所:bitbank.ccより作成
ビットバンク仮想通貨市場2
第2表:BTCXRPETHLTCBCCMONAXLMQTUMBATOMG対円、対BTC騰落率、出来高 出所:bitbank.ccより作成
仮想通貨ドミナンス、時価総額、出来高

第3表:市場時価総額・出来高(¥)、主要銘柄市場占有 当日9時時点のデータ ※前営業日比 出所:CoinGecko.comより作成

PDFリンク
bitbank Report 2021/07/26:「最後の砦」を守ったビットコイン 今週もイベント目白押し

著者
長谷川友哉
マーケット・アナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
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