FOMCを無難に通過したBTC 月末のハッシュレート低下に懸念

17日のビットコイン(BTC)対円相場は45,632円(1.07%)安の4,208,466円と三日続落。今週は一時、200日移動平均線付近まで戻したビットコインだったが、テクニカル的な節目を背に足元では上値を重くしている。
東京時間のこの日の相場は自律反発の様相で424万円から弱々しくも437万円台に戻した。この日の未明に終えた米連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利の引き上げ予想が2023年中に2回と前倒しになったことと、会合後の記者会見でテーパリングについて目標の進捗を議論したとパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が明かしたことでビットコインはやや弱含んだものの、今回はタカ派な結果は概ね織り込み済みで下げ幅は極めて限定的だった。
一方、欧州時間に入ると相場は一変して反落。米時間には米株の下落も相場の重石となりこの日のマイナス圏に沈んだ。ただ、相場は1時間足の200本移動平均線(≒417万円)で下げ止まり、足元、420万円台に戻している。

経済見通し(Summary of Economic Projection)の発表もあったため、今回のFOMCは目玉イベントとして普段より注目度が一層高かったが、それだけに政策正常化に対する警戒感も想定済みであった形で、ビットコインは無難にイベントを通過した印象だ。ただ、別稿でも指摘の通り、今回のFOMCの結果は明確にタカ派に傾斜した格好で、ビットコインにとって芳しくない状況である。
また、月末に迫っていることで中国・雲南省のマイナーにとって業務停止までのタイムリミットが迫っている。加えて、今朝方には四川省雅安市の当局が暗号資産(仮想通貨)マイニングの取締り強化方針を固めたと現地メディアの報道があった。四川省については、雨季の終わる9月までは今年もマイニングを継続させると現地メディアが報じていたが、想定よりも早く四川省全域で取締り強化が起きる可能性も出てきたと言えよう。
中国の規制材料が早期に出尽くすことはそれだけハッシュレートが安定推移に戻るまでの時間が前倒しになるためある意味でポジティブと見ているが、こちらも別稿で指摘の通り、それまではハッシュレートの軟調推移が相場にとって重石となり得るため、この先もハッシュレートの推移には要注意だ。





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bitbank Report 2021/06/18:FOMCを無難に通過したBTC 月末のハッシュレート低下に懸念
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