ビットコインにわかに6万ドル乗せ 米国で始まった現金給付に期待

長谷川友哉
2021-03-15
(
Mon
)

先週(8日〜14日)のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比935,512円(16.96%)高の6,450,000円と2週続伸し、終値ベースで史上最高値を更新。13日には対ドルでも高値を更新し、初めて60,000ドルの大台に乗せた。

相場は今月5日から11日まで7日続伸し、この間に520万円から620万円台まで回復。先週は1.9兆ドル規模の米追加経済対策が上下両院で可決され、バイデン米大統領が署名したことに加え、ノルウェーのアーケル(Aker)グループがビットコインやブロックチェーン技術への投資を目的とする子会社を設立したり、デジタル・カレンシー・グループが子会社グレイスケールのビットコイン投資信託(GBTC)に最大で2.5億ドルの投資を行う計画を発表したりと、リスクオンムードを助長する材料や事業会社からのBTC需要の底堅さが相場の支えとなった。

また、10日の米消費者物価指数(CPI)は、エネルギーと食品を除いたコアCPIが市場の予想を下回りやや期待外れな結果となったが、9日から11日にかけてブレークイーブン・インフレ率(BEI)が2.21%から2.26%、2.28%と上昇し、市場が織り込む将来的な物価上昇の加速もBTCの追い風となったと指摘される。

週末13日のBTC相場はさらに一段高で欧州時間に60,000ドル水準(≒655万円)に乗せた。相場上昇時に特に材料は確認されなかったが、米国でこの日から始まった1,400ドルの個人給付への期待感が先行して買いを誘ったか。NYタイムズによれば、現地時間の土曜日午前8時30分時点で口座に1,400ドルの振り込みがあった人もいるそうだ。

ビットコインチャート
第1図:BTC対円チャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成

BTCの60,000ドル乗せは予想外だった。相場が節目の20,000、30,000、40,000ドルを超えてきた際と比べると、今月は明らかに出来高が低く、出来高から相場トレンドの勢いが確認できない。一方、主要海外取引所では相場上昇に伴いBTC先物の建玉残が過去最高水準となっており、先物市場からは活況さがうかがえる。ただ、これは相場調整時のポジション解消による急落リスクの裏返しでもあるため注意しておきたい。

今週は16日〜17日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えているため、週央までは模様眺めムードで上値余地は限られるか。一方で利食いが入れば上述のように急落リスクもあると指摘されるため、ダウンサイドのリスクヘッジは念頭に入れておきたい。

今回のFOMCの注目ポイントとしては、①パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の金利静観スタンス、②それからドット・プロットで当局者の政策金利の見通しに変化があるか否かとなろう。4日の発言で市場に失望感を齎しただけに、パウエル議長の金利に対する発言にはかなりの影響力がありそうだ。

テクニカル的には、BTC相場は「完全復帰」と言える。移動平均線では強気のパーフェクト・オーダー(期間の長い線が下から順に並ぶ現象)が出現、一目均衡表では三役好転を示現、ボリンジャーバンドではスクイーズ(バンド幅縮小)からボージ(バンド幅拡大)出現に相場の2σ上抜けが伴っており、とにかく強気一色だ。低調な出来高が気掛かりではあるが、米国での個人現金給付の進行や、FOMCの結果次第では60,000ドル台の定着も視野に入る。

今月の注目ポイント

ビットコインテクニカル分析
第2図:BTC対円チャート 日足 出所:bitbank.ccより作成
アルトコインチャート
第3図:XRPETHLTCBCCMONAXLMQTUM対円、対BTCチャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成
ビットバンク仮想通貨市場1
第1表:BTCXRPETHLTCBCCMONAXLMQTUM対円、対BTC平均値、四本値 出所:bitbank.ccより作成
ビットバンク仮想通貨市場2
第2表:BTCXRPETHLTCBCCMONAXLMQTUM対円、対BTC騰落率、出来高 出所:bitbank.ccより作成
仮想通貨 ドミナンス 時価総額 出来高
第3表:市場時価総額・出来高(¥)、主要銘柄市場占有 当日9時時点のデータ ※前営業日比 出所:CoinGecko.comより作成

PDFリンク
bitbank Report 2021/03/15:ビットコインにわかに6万ドル乗せ 米国で始まった現金給付に期待

著者
長谷川友哉
マーケット・アナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
MARKETSとビットバンクについて

bitbank MARKETSは国内暗号資産(仮想通貨)取引所のビットバンクが運営するマーケット情報サイトです。ビットバンクは日本の関東財務局登録済の暗号資産(仮想通貨)取引所です(暗号資産交換業者登録番号 第00004号)。

販売所について

ビットバンクの販売所なら、業界最狭クラスのスプレッドでお好みの暗号資産(仮想通貨)をワンタップで購入できます。

取引所について

ビットバンクならシンプルで軽量、しかも高い機能性を備えたスマートな暗号資産(仮想通貨)取引所で本格的トレードも可能です。

豊富な機能を持つ、
安定したビットバンクのアプリ。
外出先でも取引のチャンスを逃しません。
ビットバンクで暗号資産をはじめよう!
無料口座開設はこちら
新着記事
VIEW ALL
新着記事
VIEW ALL
市況・相場分析
VIEW ALL
調査レポート
VIEW ALL

ニュース速報

VEIW ALL