BTC対ドルは最高値目前 来週のイベントに向け今後の展開は?

11日のビットコイン(BTC)対円相場は215,452円(3.56%)高の6,267,085円と、先月21日の史上最高値(6,149,997円)を終値で更新。相場は今年の1月3日ぶりに7日続伸となっており、価格形成を主導する対ドル相場でも史上最高値の58,367ドルが目前に迫っている。
この日の相場は、前日の米消費者物価指数(CPI)通過や米追加経済対策案の下院可決で、朝方から材料出尽くし感で売りが台頭。そこに、7年間休眠状態だったアドレスから5,000BTCの送金が検知され、相場は欧州序盤に前日の上げ幅を完全に掻き消した。一方、その後は押し目買いの様相で相場は反発。605万円周辺から下に往って来いを演じ、米失業保険新規申請件数の低下や欧州中央銀行の追加緩和策を追い風に620万円にタッチした。
NY時間の相場は戻り売りが入るもリスオンムードに支えられ底堅く推移。この日は市場の予想物価上昇率を表すブレークイーブン・インフレ率(BEI)が2.28%と年初来高値を2日連続で更新(終日ベース)したことも後押しとなり、NYの引けにかけて一段と値を高くした。

10日発表の米CPIは、コアCPIが前月比+ 0.1%(予想+ 0.2%)、前年同月比+ 1.3%(予想+ 1.4%)と、想定通り予想以上の上昇は見られなかったが、エネルギーと食品価格を含む総合CPIは市場の予想と一致し、前月比+ 0.4%、前年同月比+ 1.7%となっており、仮想通貨(暗号資産)市場でインフレ懸念を掻き消すほどの結果ではなかった。BEIの上昇もさることながら、市場参加者の間では追加経済対策やワクチン接種進行による物価上昇の加速観測が根強いということが言えよう。
BTCは対ドルで最高値を試す展開となっているが、予て指摘の通り同水準の上抜けはそう簡単ではないと見ている。相場は既に58,000ドルにタッチしており、目標達成感が出ることも指摘される上、来週には18日朝方の米連邦公開市場委員会(FOMC)後のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見や、経済見通しの発表も控えており、イベントに向け様子見ムードが広がってもおかしくない。
目先のBTCは高値揉み合いをメインシナリオとして見ている。下値目途としては55,000ドル水準やボリンジャー1σの密集する590万円〜598万円エリアや、節目50,000ドル水準となる543万円周辺がサポートとして期待される。





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bitbank Report 2021/03/12:BTC対ドルは最高値目前 来週のイベントに向け今後の展開は?
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