ビットコインは5週ぶり反落 歴史的に「弱い月」に突入

長谷川友哉
2021-03-01
(
Mon
)

先週のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比1,258,759円(20.70%)安の4,821,241円と、5週ぶりに反落。週足の下げ幅としては過去最大で、対円では2週間ぶりに500万円を割り込み、対ドルでは大台50,000ドルの維持に失敗した。一方、月足では、BTCは1,365,351万円(39.51%)高と過去最高の上げ幅を記録し、5ヶ月続伸となった。

先月のBTC相場は、8日に米電気自動車(EV)メーカーのテスラから15億ドル相当のBTC購入と将来的なBTC決済導入が明らかになり、400万円周辺から一気に480万円台に乗せ、上旬から対ドルでは50,000ドル乗せが射程圏内に入る展開となった。その後も、米金融大手のBNYメロンが年内にも暗号資産(仮想通貨)カストディ参入を発表したり、モルガン・スタンレーとブラックロックがBTC投資検討を明らかにしたりと好材料が続き、中旬には初めて50,000ドルの上抜けに成功し、21日には58,367ドルの高値を付け、対円では600万円台に乗せた。

一方、月末にかけての相場は大幅反落。市場が総楽観となり過熱感が台頭したことに加え、テスラCEOのイーロン・マスク氏の「ビットコインとイーサは高過ぎるように見える」とのツイートや、イエレン米財務長官の仮想通貨のリスクを指摘する発言、さらには米10年債利回りの上昇を受けたリスクオフの株安ドル高がタイミング悪く重なり、BTC相場は月高値の6,149,997円から一時155万円ほど押し、28日には460万円まで安値を広げる展開となった。

ビットコインチャート
第1図:BTC対円チャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成

株式市場を一気にリスクオフムードに送り込んだ米長期金利の上昇は、26日に前日の1.614%から下落し1.4%台前半まで押し、上昇一服の様相を呈している。しかし、27日には米議会下院が1.9兆ドル規模の追加経済対策案を可決しており、国債増発懸念から利回りが持ち直してもおかしくない状況と言える。ただ、先週の米経済指標は新築住宅販売件数や失業保険新規申請件数などで改善も見られ、こうした経済の復調基調が続けば「良い金利上昇」の形となり株価の下値は限定的と指摘され、足元のリスクオフムードも一時的と考えられる。

また、米インフレ期待(ブレークイーブン・インフレ率)も2.1%台で高止まりしている。勿論、インフレ高進懸念が強まるほど長期金利にも上昇圧力が掛かりやすくなり、ビットコインにとっては一様にプラスとは言えないが、長期金利に敏感な金(ゴールド)と比べれば、利回りより大きなリターンが期待でき、インフレヘッジの受け皿として一定の需要が見込めよう。

BTC対円相場は、チャート上ではギリギリの水準を終値ベースで守っている。先週指摘の通り、相場はボリンジャーバンドセンターライン割れ後に-2σを目指す展開となったが、終値では23日安値(471万円)を死守しており、足元ではジリ安となりながらも値固めの様相となっている。BTCにとって3月は「弱い月」となっており(第1表)、シクリカリティは相場の味方とならなそうだが、この先大きく値が崩れる可能性も低いか。

引き続き、突っ込み買いには注意と見ているが、今週は1月高値(435.5万円)やボリンジャー-2σ(≒446万円)などをサポートに値固めが続くか。上値目途としては、21日線(≒522万円)とボリンジャーセンターライン(≒524万円)、その上は50,000ドル水準となる533万円、一目基準線の転換線(≒537万円)と13日線(≒537万円)が密集するエリアがあり、週明けはレンジ上限を確認しに戻りを試す展開か。

ビットコイン月次騰落率
第1表:BTC対円月次騰落率 出所:bitbank.ccより作成
ビットコインテクニカル分析
第2図:BTC対円チャート 日足 出所:bitbank.ccより作成
アルトコインチャート
第3図:XRPETHLTCBCCMONAXLMQTUM対円、対BTCチャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成
ビットバンク仮想通貨市場概況1
第2表:BTCXRPETHLTCBCCMONAXLMQTUM対円、対BTC平均値、四本値 出所:bitbank.ccより作成
ビットバンク仮想通貨市場概況2
第3表:BTCXRPETHLTCBCCMONAXLMQTUM対円、対BTC騰落率、出来高 出所:bitbank.ccより作成
仮想通貨 ドミナンス 時価総額
第4表:市場時価総額・出来高(¥)、主要銘柄市場占有 当日9時時点のデータ ※前営業日比 出所:CoinGecko.comより作成

PDFリンク
bitbank Report 2021/03/01:ビットコインは5週ぶり反落 歴史的に「弱い月」に突入

著者
長谷川友哉
マーケット・アナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
MARKETSとビットバンクについて

bitbank MARKETSは国内暗号資産(仮想通貨)取引所のビットバンクが運営するマーケット情報サイトです。ビットバンクは日本の関東財務局登録済の暗号資産(仮想通貨)取引所です(暗号資産交換業者登録番号 第00004号)。

販売所について

ビットバンクの販売所なら、業界最狭クラスのスプレッドでお好みの暗号資産(仮想通貨)をワンタップで購入できます。

取引所について

ビットバンクならシンプルで軽量、しかも高い機能性を備えたスマートな暗号資産(仮想通貨)取引所で本格的トレードも可能です。

豊富な機能を持つ、
安定したビットバンクのアプリ。
外出先でも取引のチャンスを逃しません。
ビットバンクで暗号資産をはじめよう!
無料口座開設はこちら
新着記事
VIEW ALL
新着記事
VIEW ALL
市況・相場分析
VIEW ALL
調査レポート
VIEW ALL

ニュース速報

VEIW ALL