急落の動揺が尾を引くBTC相場 米長期金利低下でもなぜ戻せなかったか?

長谷川友哉
2021-01-13
(
Wed
)

12日のビットコイン(BTC)対円相場は185,528円(5.00%)安の3,525,000円と4日続落。前日の相場は3万ドル水準(≒313万円)から切り返し35,000ドルを回復していたが、前日の急落による市場の動揺が尾を引き、相場の戻り歩調が鈍化した。

東京市場時間のこの日の相場は、前日NY市場からの反発の流れを継ぎ350万円からジリ高となり380万円台に一時乗せたが、欧州市場の序盤には15分足と1時間足の200移動平均線が重なる水準で戻り売りが入り反落。NY市場時間序盤には金相場の急落に連れ安となり、336万円まで下げ足を速めた。その後も、ドル安と金相場の反発を受けて買いが入る場面もあったが、15分足の200移動平均線が走る水準で戻り売りが入り、上値の重い展開が続いた。

第1図:BTC対円チャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成

年初の相場急騰から一変して今週のBTC相場はまさに「ジェットコースター状態」となり、11日の相場は一時、今月8日に付けた最高値から28%強安となったが、2016年〜2017年にかけての長期的な相場上昇局面では、高値から30%〜40%台の値幅調整がざらにあったということは覚えておきたい。

今週のドル高のトリガーとなった米長期金利の上昇も、昨日の入札で需要が確認され一旦下げに転じた。そもそも、景気の拡大局面で政策金利の引き上げ観測もある中での長期金利上昇であれば「良い金利上昇」と捉えられるが、米国における消費と雇用の回復ペースが鈍化しインフレ期待が2%に乗せる現状を見るとそうは判断し難く、物価を取り巻く環境は中長期的にビットコイン相場にプラスに作用すると見ている。

それでも足元のBTC相場の上値が重いのは、個人や新規層からの売りが指摘される。特に、昨年末からの市場全体の上昇局面で参入した層にとっては、年始早々に暗号資産(仮想通貨)市場の洗礼を受ける形となっており、高いボラティリティに耐えられず売りが出やすくなっていると言えよう。しかし、グラスノードによれば、こうした中でも1,000BTC(≒34億円)以上を保有するアドレスは増加傾向にあり、大口や機関投資家は4万ドル以下でBTCを買える現状をチャンスと見ているようだ。

テクニカル的には、相場は13日線と一目均衡表転換線を割り込み、上昇バンドウォークも終了し、短期的には弱気の推移と言えるが、移動平均線は強気のパーフェクトオーダー(短期から長期の線が上から順に並ぶ現象)と強い買いシグナルとされる一目均衡表の3役好転を維持しており、そもそも過熱感もあったことからトレンド指標にさほど変化はない。目先では、11日安値の313万円や21日線、基準線、ボリンジャーセンターラインの密集する330万円〜335万円エリアを相場のサポートに相場が底を固める展開を予想する。

第2図:BTC対円チャート 日足 出所:bitbank.ccより作成
第3図:BTCXRPETHLTCBCCMONAXLM対円、対BTCチャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成
第1表:BTCXRPETHLTCBCCMONAXLM対円、対BTC平均値、四本値 出所:bitbank.ccより作成
第2表:BTCXRPETHLTCBCCMONAXLM対円、対BTC騰落率、出来高 出所:bitbank.ccより作成
第3表:市場時価総額・出来高(¥)、主要銘柄市場占有 当日9時時点のデータ ※前営業日比 出所:CoinGecko.comより作成

PDFリンク
bitbank Report 2021/01/13:急落の動揺が尾を引くBTC相場 米長期金利低下でもなぜ戻せなかったか?

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