物色に息切れ感でアルト安い BTC復調シナリオの切っ掛けは?

25日のビットコイン(BTC)対円相場は36,951円(2.96%)安の1,210,661円。この日の暗号資産(仮想通貨)市場は一部のDeFiトークンや取引所トークンを除き、概ね売り込まれ、BTCはこれに連れる形でアジアからNY時間終盤まで下げ一色で安値を模索する展開となった。カンザスシティー地区連銀開催の年次経済シンポジウム(ジャクソンホール )を前に昨日もドルが安くなる展開となった一方、米中通商第1段合意履行の進捗確認が取れたことを背景に金先物が上値を重くなったことも、BTCの売り材料となった。相場は今朝方に一時120万円を割り込んだが、足元では自律反発の様相で同水準をなんとか回復している。

循環物色相場の復活に期待していたが昨日は早くも息切れ模様となり、イーサリアム(ETH)やライトコイン(LTC)は5%を超える下落率で強く売り込まれた。こうした中でも上昇を続けるDeFiトークンも一部ある訳だが、BTCを牽引する材料とは弱く、やはり時価総額上位10以上の銘柄に物色が入るまでBTCに買いも入りにくい。
循環物色が一巡となると、足元の環境でBTCが復調シナリオとなるにはドル安の更なる進行と金相場の反発が条件として挙げられ、27日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演で「平均インフレ率目標」についての言及があるか注目だ。
これまでの2%の固定インフレ率目標と異なり、平均インフレ率目標では一定の期間での平均インフレ率が2%になるように、過去に目標(2%)を達成できなかった期間を補填するため目標を上回るインフレを許容するというものだ。FRBは直近2年で目標の達成に失敗しており、仮に平均インフレ率目標導入となれば、追加緩和に加え目標以上のインフレ率を狙うとみられ、ドルの下押し圧力・金相場の上昇材料となり得る。ただ、平均インフレ率目標は前例に乏しいことからFRBがすんなりと受け入れる公算も高くはなく、パウエルFRB議長が同制度について発言するか、又どういった姿勢を示すかが注目される。
本日から明日のパウエル議長講演(22:10予定)までは、BTC相場は様子見で落ち着きを取り戻すか。昨日は対ドルで11,100ドルにタッチしヒヤッとする場面もあったが節目での買い支えも根強く、依然として12,000ドル(≒127.8万円)を目指す余地はあると見ている。






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bitbank Report 2020/08/26:物色に息切れ感でアルト安い BTC復調シナリオの切っ掛けは?
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