米雇用統計のサプライズにBTC足踏み ハッシュレートは注目シグナルが点灯寸前

6月第1週のビットコイン(BTC)対円相場は50,568円高(+ 4.97%)の1,068,672円と2週続伸。週明け1日には一時、対ドルで心理的節目の10,000ドル(≒1,080,000円)に乗せたBTCだったが、翌日にマイナーの送金が検知されたことが投資家心理に冷や水を浴びせ、相場は103万円台まで急反落。その後は、マイニングディフィカルティーの大幅低下が予想される中、この先のネットワークの安定を見込んだ買いに支えられ、ジリジリと値を戻していったが、5日発表の米雇用統計で失業率の低下と非農業部門雇用者数が増加し、市場の予想に反しポジティブサプライズとなると、株式市場ではリスクオンが急加速した一方、BTC相場は失速し、週末は底堅くも上値の重い展開となった。
今回の雇用統計の結果はまさにサプライズだった。市場では雇用統計の悪化を予想する声が圧倒的大多数であったため、トランプ大統領も発表後の記者会見で「驚異的な雇用統計」と述べた。BTCにとっては、「米経済後退による逃避需要」と言うストーリーが弱まり、今回の雇用統計はある意味で不発弾となってしまった格好だ。
一方、ビットコインネットワークのファンダメンタルズの側面からは改善が見られる。4日のディフィカルティー下方調整によるマイニング収益性の改善に加え、足元、ハッシュレートの13日移動平均線が55日線でゴールデンクロスを示現する手前まできている(第1図)。前回、同線がゴールデンクロスを示現した後は、半減期を契機にハッシュレート及び相場の上昇トレンドがストップしたが、これは相場が底を打つタイミングの前後で出現することが多く、このままハッシュレートが戻せばこの先の相場復調に期待が持てよう。


第2図:BTC対円チャート 日足 出所:bitbank.ccより作成

第3図:BTC、XRP、ETH、LTC、BCC、MONA、対円チャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成









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bitbank Report 2020/06/08:米雇用統計のサプライズにBTC足踏み ハッシュレートは注目シグナルが点灯寸前
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