BTCはリスク回避局面で上放れ 1万ドル回復に大手かけたか?

長谷川友哉
2020-07-27
(
Mon
)

7月第4週のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比64,701円(+ 6.55%)高の1,051,976円と6週間ぶりの高値に浮上。この週は、グレイスケールのビットコインキャッシュ(BCC)とライトコイン(LTC)信託が米金融取引業規制機構(FINRA)の承認を受けたことや、イーサリアム(ETH)セレニティーアップデートのフェーズゼロ(ビーコンチェーン)テストネットの8月上旬公開予定が発表され、時価総額上位アルトコインを中心に買いが入った。これまでチェーンリンク(LINK)が主導してきたアルトコイン高に今一つ追随できていなかったBTCだったが、相関性の強いETHとBCC相場の上昇や、21日の欧州連合(EU)の新型コロナ復興基金設立合意を切っ掛けに100万円を上抜けした。更に22日には、米通貨監督庁(OCC)が連邦政府公認の銀行に暗号資産(仮想通貨)カストディー提供の青信号を出したことが材料視され、102万円台を奪回。24日の相場は若干押すも、ハッシュレートの過去最高値更新、米中関係悪化を受けたリスク回避の動きや、ETH相場上昇の継続により、週末のBTC相場は上値を追う展開となり対ドルでは6月10日ぶりに心理的節目の10,000ドル(≒106万円)を上抜け10,150ドルにタッチ。足元では利食いが入り9,900ドル(≒105万円)台で推移している。

第1図:BTC対円チャート(1分足)、前日平均値・4本値、騰落率、出来高 出所:bitbank.ccより作成

先週は米中関係の悪化が米株とドルの売材料となったが、BTCは久しぶりに材料に恵まれ株安に連れることなく上昇、逃避需要が金相場を押し上げる中、保合い上放れに成功した。今週28、29日に予定される米連邦公開市場委員会(FOMC)では金融緩和策の維持が予想され、引き続き逃避需要の増加とドル需要後退でBTCには追い風が吹く状況が続こう。加えて、米の追加景気刺激策では個人への現金支給の拡充が固まっており、米国では仮想通貨市場への資金流入が期待できるか。

先週の上昇により、米コインベースでのBTC対ドル相場は17年12月高値(19,891ドル)と19年6月高値(13,868ドル)を基点とする、およそ1年半越しの下降トレンドラインを上抜け、長期下降トレンドの終焉を示唆している。一目均衡表では強い買いシグナルとなる「三役好転」を示現しており、相場はボリンジャーバンド2σを上抜けると共にバンド幅の拡大が確認され、22日からは上昇トレンドのサインとなる上昇バンドウォークを維持し、テクニカルを巡る相場環境は相応に改善したと言えよう。週末に相場が上昇したことでシカゴマーケンタイル取引所(CME)のBTC先物相場は260ドルほどギャップアップ(上方に窓開け)して取引を始めており、目先では相場が押し目を形成する可能性も指摘されるが、その先は節目の10,000ドル上抜けを試す展開を想定する。

第2図:BTC対円チャート 日足 出所:bitbank.ccより作成
第3図:XRPETHLTCBCCMONA、対円チャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成
第4図:XRPETHLTCBCCMONA対BTCチャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成
第1表:XRPETHLTCBCCMONA、対円前日平均値・4本値、騰落率、出来高 出所:bitbank.ccより作成
第2表:XRPETHLTCMONABCC対BTC前日平均値・4本値、騰落率、出来高 出所:bitbank.ccより作成
第3表:市場時価総額、出来高(¥)、主要銘柄市場占有率 当日9時時点のデータ ※前営業日比 出所:CoinGecko.comより作成

PDFリンク
bitbank Report 2020/07/27:BTCはリスク回避局面で上放れ 1万ドル回復に大手かけたか?

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