アジア株上昇に救われたBTC 中国景気回復は諸刃の剣か

3月1日のビットコイン(BTC)対円は310万円台中盤から反発し、320万円を回復した。東京時間のこの日の相場は、中国の製造業PMIの改善を受けたアジア株式市場の上昇を味方に戻りを試す展開となり、欧州序盤には24,000ドル水準となる326万円に、先週金曜日ぶりにワンタッチした。一方、その後の相場は失速すると、米供給管理協会(ISM)が発表した2月の製造業PMIの改善(47.4→47.7)に加え、支払価格指数が上昇と低下の境となる50を回復したことで(44.5→51.3)、米国債利回りが急騰。これを受けたドル円相場の上昇で、円建てのBTC相場はやや持ち直したが、ドル建て相場は上値を重くし、今朝方には双方とも上げ幅を縮小した。ただ、2月中旬の相場上昇から半値押しとなる23,340ドル(≒317.5万円)周辺でBTCは買い戻され、足元では322万円周辺で推移している。


本日も買いが優勢で取引されているBTCだが、ISMの製造業支払価格指数の動向は他のインフレ指標の先行指標となり得るため、重く受け止めて起きたい。また、中国の景気回復もエネルギー価格を押し上げる要因となることから、米国のディスインフレに歯止めを掛ける可能性がある。昨日はアジア株の上昇に助けられたBTC相場だが、米長期金利が4ヶ月ぶりに4%乗せをうかがい、米株の軟調地合いが続く中、24,000ドル乗せは厳しいと見ており、上値余地は限定されよう。また、明日からは複数の米中銀高官の発言が控える他、金曜日にはサービス業PMIのリリースもあり、安心するのはまだ早いと言えよう。



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