踏みとどまったBTC 高止まりからいよいよ動き出すか
1月31日のビットコイン（BTC）対円は小幅に反発。前日の相場は310万円周辺から295.5万円まで下落していたが、この日の東京時間にはライトコイン（LTC）やドージコイン（DOGE）を筆頭にアルトコインが買われ、BTC相場の支えとなり下げ止まった。米時間には、昨年第四・四半期の米雇用コスト指数の伸びが鈍化し市場予想を下回り米株先が反発。BTCもこれに連れ高となり300万円を回復した。今朝方にはイーサ（ETH）が1,600ドルで反落したことで、BTCも一時は300万円を割り込んだが、すかさず押し目買いが入り下げ幅を奪回した。
アルトコインの物色が続き、BTC相場は今月の高値圏で踏みとどまった格好だ。ただ、本日は米連邦公開市場委員会（FOMC）最終日となっており、BTC相場も高止まりの状態から動き出すか。FOMCでは利上げ幅縮小がほぼ確実視されているため、注目は3月での利上げ停止や利下げ開始のタイミングについて手掛かりを得られるかになると指摘されるが、直近でFRB高官らからそうした発言は確認されず、FOMC声明は既定路線を維持する内容を想定している。また、パウエル議長の記者会見では、市場とFOMCの金利見通しのギャップ（年内利下げ開始vs.年内ターミナルレート据え置き）を埋めようとする発言も想定され、どちらかと言えば市場にとってあまりポジティブな内容は期待できないと見ている。
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
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