米CPI減速でBTC反発 地区連銀総裁からターミナルレートの言及も

長谷川友哉
2022-11-11
(
Fri
)

10日のビットコイン(BTC)対円相場は反発し、250万円を回復。ただ、外国為替市場でドル円相場が急落したことで上値を抑えられた。バイナンスのFTX買収方針撤回で一時は230万円割れをうかがったBTC相場だったが、昨日は東京時間から押し目買いの様相で反発し、240万円台に戻した。米時間には、10月の米消費者物価指数(CPI)がヘッドラインとコア指数共に市場予想を下回ったことにより、米国債利回りが急低下。BTC相場はこれに反応し急伸すると、一時260万円にタッチした。その後も相場は底堅い推移が続いたが、対ドルで18,000ドル周辺となる同水準(本稿執筆時点で約254万円)で上値を抑えられると、今朝方に戻り売りが入りやや上げ幅を縮小した。

ビットコイン概況
第1表:前日のBTC対円四本値と値動き 出所:bitbank.ccより作成
ビットコインチャート
第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成

昨日は、FTXのステークホルダーでもあるシンガポール政府系ファンドのテマセクが同社に「働きかけている(engaging)」との救済を仄めかす報道や、ポロニエックスのジャスティン・ソン氏がFTXに上場されているトロン(TRX)ベースのトークンを自ら返済する計画を発表したことなども僅かながらセンチメントの改善に寄与した格好だ。また、昨日は5名の米地区連銀総裁が発言したが、メスター総裁以外は利上げペースに対してより慎重なアプローチを支持した。中でも、フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は、政策金利を4.5%まで引き上げた後は利上げを停止してもよいと発言し、ターミナルレートが5%を超えるとの観測が後退した。依然としてFTTショックの余波で戻り売りが入りやすいと指摘されるが、マクロ的なファンダメンタルズはBTCに追い風と言え、目先のBTC相場は18,000ドルを背に底堅い展開を想定している。

ビットコインハッシュレート,ディフィカルティ,先物資金調達率
第2図:ビットコインのハッシュレート、ディフィカルティチャート(左)と先物資金調達率(右)チャート 日次 出所:bitbank.cc、Glassnodeより作成
ビットコイン市況データ
第2表:その他BTC市況データ 出所:bitbank.cc、Glassnode、CoinGeckoより作成
アルトコイン概況
第3表:アルトコイン概況 出所:bitbank.ccより作成

PDFリンク
bitbank Report 2022/11/11:米CPI減速でBTC反発 地区連銀総裁からターミナルレートの言及も

著者
長谷川友哉
マーケット・アナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
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