米指標下振れも警戒感揺るがず 金利高でBTCの上値圧迫

19日のビットコイン(BTC)対円相場は小幅に押し2日続落。英国と欧州連合(EU)の消費者物価指数の上振れによるユーロ圏国債利回り上昇を受け、昨日は欧州時間序盤から米国債利回りも連れ高となりBTC相場の上値を抑えたが、外国為替市場でドル円相場が続伸したことでBTCの対円相場は287万円を挟み込み底堅く推移した。一方、昨日発表された米国の住宅着工件数は予想を下回る結果となったが、市場の米連邦準備制度理事会(FRB)が積極的な利上げを敢行するとの予想は揺るがず、米国債利回りが続伸し、指標10年債利回りは4.1%台に突入しBTC相場の上値を圧迫した。また、本日未明に発表された米経済報告(ベージュブック)では、一部の地域での景気減速や物価上昇ペースの落ち着きが示されたことに加え、今朝方にセントルイス連銀のブラード総裁が来年のインフレ動向についてやや楽観的な発言をしたが、市場の反応は今一つだった。


FF金利先物市場では、11月に加え12月にも75ベーシスポイント(bp)の利上げを織り込む動きが加速。来年2月には誘導目標上限が5%に達する可能性を52%ほど織り込んでおり、米連邦公開市場委員会(FOMC)の来年末見通しの4.6%を早くも上回るシナリオが予想されている。ただ、従前から指摘の通り、FRB高官からはタカ派的な姿勢を若干緩める発言が出始めている他、景気軟化を示す指標も出ており、足元の市場は過度に積極的な利上げシナリオを織り込んでいる可能性が指摘される。先月はインフレを巡り時期尚早な期待感が先走り、結果的に失望感を生んでいたことから、その反動で市場は過度に警戒感している格好と言えるが、今ではこうしたリスク回避姿勢が巻き戻す余地があると見ている。BTC相場は本日、一時的に19,000ドル(≒284.8万円)を割り込んだが、オプション市場で建玉が集中する同水準周辺では相場が買い支えられやすいと想定している。



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bitbank Report 2022/10/20:米指標下振れも市場の警戒感揺るがず 金利高でBTC上値圧迫
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