ビットコインキャッシュ、1月14日にアドレスフォーマットを変更


ビットコインキャッシュのソフトウェア「Bitcoin ABC」の開発チームは、最新のアップデート「Bitcoin ABC 0.16.2」を発表した。Bitcoin ABC 0.16.2には、複数のプロトコルの改善点があるが、アドレスフォーマットが大きな変更点となっている。
アドレスフォーマットの変更には、ビットコインのアドレスとの差別化を計る狙いがあるようだ。多くのユーザーがビットコインキャッシュをビットコインのアドレスに送金してしまう事象が多発しているため、開発チームはアドレスフォーマットを変更することでアドレスの違いを明確化しようとしている。
アドレスフォーマットの変更は、BIP173で提案されたbech32のコードベースを元に作成されており、1月14日に行われる。bech32には、ビットコインのアドレスへの送金間違いを防ぐ狙い以外にも、QRコードの作成が容易になるなどの優位性がある。元々のアドレスフォーマットのbase58はQRコードを作成時に多くのスペースを必要としていため、英数字モードが使えない仕様となっていた。
Bitcoin ABCの開発者のAmaury Séchet氏は、今回のアドレスフォーマットの変更について以下のように語った。
「すべてのウォレット、取引所、支払い代行業者などに実装されるまで、ある程度の時間を要するだろう。しかし、ユーザーがアドレスを差別化できるようになることで、ビットコインキャッシュの脆弱性だった部分を取り除くことができ、ネットワークにいい影響を与える。」
最近のビットコインの価格の高騰によりビットコインの取引手数料は上昇し、ビットコインキャッシュを取引に利用するユーザーが増え、12月中の最も利用回数が多い日で12万件程の取引が行われている。支払い代行業やビットコインに紐づくデビットカードなどのサービスを提供するBitpayは、ビットコインキャッシュの取扱を近々開始すると発表した。ビットコインキャッシュは今年、2つのハードフォークを含む多くのアップグレードを今後も予定している。