国内ビットコイン、昨年度の資金流入は2兆円 12月に61%が流入

金融庁は4月10日、「仮想通貨交換業等に関する研究会」第一回を開催した。

議事内容は、仮想通貨市況とICO(イニシャル・コイン・オファリング)について。一般社団法人日本仮想通貨交換業協会からは、国内外の仮想通貨マーケットの現況俯瞰について解説された。本邦初公開ともいえる国内の市況について、公開資料を元に追ってみよう。

国内の取引状況推移(H26-H29)

国内取引所(交換所)では、仮想通貨の現物取引に加えて、証拠金を元にレバレッジを掛けて価格差益を狙う証拠金取引・信用取引・先物取引が提供されている。たとえばbitbankではBTCを証拠金にした先物取引を提供しており、bitFlyerでは、日本円を証拠金にした証拠金取引、先物取引が提供されている。Coincheck、Zaif、BTCBoxにおいては信用取引が提供され、GMOコイン、DMMビットコインなどでは、Ask/Bid形式による証拠金取引が提供されている。

資料によれば、現物取引は平成26年度から平成28年にかけて毎年2,500%の成長を見せた。昨年度も、前年比で850%の成長を見せている。

<table style="border=1"><tr><td>通貨</td><td>現物取引</td><td>証拠金・信用・先物取引</td></tr><tr><td>平成26年度</td><td>24億円</td><td>2億円</td></tr><tr><td>平成27年度</td><td>607億円</td><td>270億円</td></tr><tr><td>平成28年度</td><td>1兆5369億円</td><td>1兆9790億円</td></tr><tr><td>平成29年度</td><td>12兆7140億円</td><td>56兆4325億円</td></tr></table>

また、証拠金・信用・先物取引の成長は著しく、平成26年度から平成27年度にかけては13,500%、平成28年度は7,300%、平成29年度も2,850%の成長を見せた。グローバル市場に対して日本のビットコイン取引量は57.71%と驚異的な数値を見せているが、これは証拠金取引等を含めた値となる。

口座・年齢・預入資産分布

年齢分布も興味深い。

日本仮想通貨交換業協会によれば、国内のアカウント数は合計350万口座にのぼる。複数取引所に登録している投資家が8割近くいることを考えると重複もあるだろうが、その規模は既存の株式・FX市場の口座数と比較するとボリュームが大きいことがわかる。

<table style="border=1"><tr><td>年代</td><td>人数</td><td>全体に占める割合</td></tr><tr><td>10代</td><td>15,000名</td><td>0.53%</td></tr><tr><td>20代</td><td>807,000名</td><td>28.78%</td></tr><tr><td>30代</td><td>960,000名</td><td>34.24%</td></tr><tr><td>40代</td><td>630,000名</td><td>22.47%</td></tr><tr><td>50代</td><td>280,000名</td><td>9.99%</td></tr><tr><td>60代</td><td>89,000名</td><td>3.17%</td></tr><tr><td>70代</td><td>21,000名</td><td>0.75%</td></tr><tr><td>80代以上</td><td>2,000名</td><td>0.07%</td></tr><tr><td>合計</td><td>3,500,000名</td><td></td></tr></table>

また、口座内に保有する残高については、10万円未満が77.16%と目立つ一方、1億円以上を預け入れている投資家が0.02%ほど存在する点も目立つ。体感としては、1億円以上保有する投資家の割合が少ないと感じるものの、先のCoincheckにおける流出事件を受けて、いわゆる「億り人」が自身のウォレットに移し替えたと見るのが自然だろう。

<table style="border=1 color=#eee"><tr><td>価格帯</td><td>合計</td><td>全体に占める割合</td></tr><tr><td>10万円未満</td><td>1,251,830口座</td><td>77.16%</td></tr><tr><td>10万円~50万円未満</td><td>230,374口座</td><td>14.20%</td></tr><tr><td>50万円~100万円未満</td><td>61,373口座</td><td>3.78%</td></tr><tr><td>100万円~500万円未満</td><td>64,867口座</td><td>4.00%</td></tr><tr><td>500万円~1,000万円未満</td><td>8,071口座</td><td>0.50%</td></tr><tr><td>1,000万円~1億円未満</td><td>5,560口座</td><td>0.34%</td></tr><tr><td>1億円以上</td><td>268口座</td><td>0.02%</td></tr></table>

資金流入

ファンダメンタルズとして、どれだけの口座が開設されたかも重要だが、どれだけの資金が流入しているかは、仮想通貨マーケットを占う上で非常に重要な要素だ。平成28年度においては510億0724万円が流入し、351億6038万円が出金された一方、平成29年度には、その40倍の1兆9173億5749万円が流入したとされる。

さらに細分化されたデータが以下のテーブルだ。

<table style="border=1"><tr><td></td><td>平成29年10月</td><td>平成29年11月</td><td>平成29年12月</td><td>平成30年1月</td><td>平成30年2月</td><td>平成30年3月</td></tr><tr><td>入金額</td><td>575億2780万円</td><td>860億7420万円</td><td>1兆1714億2121万円</td><td>2530億8664万円</td><td>849億9655万円</td><td>581億8933万円</td></tr><tr><td>出金額</td><td>369億6195万円</td><td>559億9152万円</td><td>1744億9055万円</td><td>2211億2937万円</td><td>1448億8912万円</td><td>816億1345万円</td></tr></table>

これを見ると、入金のピークはCoincheckが大々的にCMを張った2017年12月が1兆1714億2121万円で、年間を通じて流入した1兆9173億5749万円の、実に61%に達している。2018年1月から3月にかけては確定申告シーズンということもあり、仮想通貨マーケットに流入する資金は激減し、2〜3月には出金量が入金額を上回った。

金融庁

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