中国、マイニング企業に対して電力供給停止か


中国の四川省にある水力発電所が、ビットコインのマイニング企業へ同発電所の電力を使ったマイニングを停止するよう要求していることが地元メディアの報告でわかった。今回の要求に関して、中国の中央政府は直接的な関与はしていないとみられている。一方、発電所は同省の管轄下にあり、最近の中央政府のビットコイン及び仮想通貨に対する警戒感を汲んでの動きのようだ。
中国国内では10月、中央政府主導で取引所はすべて閉鎖され、マイニング事業に関しても何らかの規制や制約、または完全廃業などの措置がとられるとみられていた。しかし、ビットコインのネットワークに注がれるマイナーからのハッシュレートが、急激に下がるなどの事象は確認されていない。ビットコインのハッシュレートの大半は、中国のマイナーによるものであり、中国のマイナーに異変があれば、必ずビットコインのネットワークに変化がみられるはずだ。
四川省の発電所は、同省でマイニング業を営む企業に対し、マイニング作業のための電力供給をしないとする旨の内容の文書を公表した。中国にはマイニングを仕事として行うための正式な許可制度や、免許制度などがなく、ビットコインのマイニングは違法なビットコイン製造であると同発電所はみているようだ。今回の要求に従わないマイニング企業には、電力供給を止める意向がある。
四川省は豊富な水資源を元に安価な電気をマイナーに供給をしてきた。四川省には山々と多くの川が存在し、水の循環やダムをうまく利用し、大量の電力を発電してきた。以前は電力が供給過剰にあった同省であったが、これをマイナー達が利用し、互いに経済的な相乗効果が生まれていた経緯があった。
今回の四川省の発電所の動きは中央政府が直接的に主導しているわけではない。しかし今回のマイナー企業に対する電力供給停止のような流れが中国全土に広がれば、ビットコインのネットワークにも影響がでてくる可能性は大いに考えられる。今後のビットコインのハッシュレートには注目していく必要性があるかもしれない。さらに、中国のマイナー企業が自社のマイナー機器のセールなどを始めたら、中国勢によるマイナー事業が終焉に近いことを示すシグナルと受け取ってもいいだろう。
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