Bitmain、 ブロックチェーンを活用した民間中央銀行の設立を構想


ビットコインのマイニングハードウェアを製造するBitmainの共同設立者ジハン・ウー最高経営責任者(CEO)は、ブロックチェーンを基礎とする中央銀行の設立構想があることを明かした。
アメリカのワシントンDCで今週水曜日に開かれたカンファレンス「DCブロックチェーン・サミット」に出席したウー氏は、中央銀行によって発行される法定通貨と急成長をとげる仮想通貨の違いについて語った。
アメリカの中央銀行にあたる連邦準備制度理事会(FRB)は、民間企業として活動する一方、政府との繋がりが強いことをウー氏は疑問視している。完全な民営企業が中央銀行の役割を果たした方が、消費者によりよいユーザー体験を提供できるとした。ブロックチェーンによって管理された中央銀行は、独自通貨の発行をサービスとしてユーザーに提供する。
ウー氏は民間主導の中央銀行設立を目指す考えを以下のように語った。
新たな経済圏の誕生の助けとなる20か30のスタートアップに投資したいと考えている。我々のプロジェクトに共感する企業は今後多く登場するだろう。なぜなら中央銀行をビジネスとして行う場合、非常に収益性が高いことを誰もが知っているからだ
ウー氏の考え方は、1974年にノーベル経済学賞を受賞した古典的自由主義で知られるフリードリヒ・ハイエクの影響を受けている。ハイエクは、通貨の発行権を民間に開放し、市場で異なる通貨を競わせることで健全な通貨が生まれるといった内容の著書『貨幣の脱国営化論』を執筆している。
ビットコインの仮想通貨市場におけるドミナンス(市場占有率)が下がっていることを引き合いに出しウー氏は、市場には異なる需要が無数に存在し完璧な通貨は存在しないとした。
民間企業の通貨の発行は、既存の金融システム及び国の徴税システムにも影響が及ぶため、多くの規制当局からの圧力が予想される。
イニシャル・コイン・オファリング(ICO)で発行されるトークンへの規制についての見解を聞かれたウー氏は、多くのトークンは証券に該当するとし、アメリカでは証券取引委員会(SEC)によって規制されるだろうとの見解を示した。一方、規制当局はイノベーションに対して良い答えを用意する必要があると語っている。
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